幸せな死のために一刻も早くあなたのお伝えしたいこと~中山祐次郎のレビュー

中山裕次郎

突然ですが、あなたがいつか死ぬとき、
どんな風に死にたいですか?

「90代くらいで、痛くない病気か老衰で死にたい」
そんなイメージくらいしかないんじゃないでしょうか?

実は、現実にはもっと意外な時期に、
意外な形で死はやってくるものだそうです。

この本は、
「人はいつ死ぬか分からないから、今を大切に」
というありきたりなテーマではない「リアル感」を感じる本でした。

こんな人におすすめ

30代以上の方なら老若男女問わず、考えさせられると思います。

なぜ「30代」かというと、このくらいから家族を持ったり
子どもができたり、仕事のキャリアが定まってきたりと、
自分以外のことも考えるようになる年代だからです。

特に終活を考え始めた方におすすめです。

私も40代後半で、そこまで終活を考えていたわけではないですが、
自分の最期について「どうしたいか」を決めておこうと思いました。

中山裕次郎

書籍の紹介

こんなに自分を見つめなおした本はなかったかもしれません。
途中からはずっと泣きながら読みました。

著者は医師ですが、医師という仕事をしていると、
死は「誰にでも」「突然」やってくることを
日常のように感じるそうです。

日常的に人の死に向き合うことで考えさせられる「人の幸せについて」や、
「自分はどう生きて、どう死ぬのか」を考えるヒントになる内容です。

「死」について、ロジカルにも、感情的にも、
いろんな角度から考えさせられる内容でした。

本の内容はいろんな話がごちゃ混ぜで、あちこちに飛ぶので、
一貫したストーリー的なものはあまり感じません。

一つ一つのエピソードで刺さるものがあったり、
ピンとこない話があったり、という感じです。

ピンとこないなんて失礼な書き方をしましたが、
著者の中山先生には尊敬します。

外科医というお立場で、これだけ人の心を想って
治療にあたってくれている先生はなかなかいらっしゃないと思います。

患者さんに対する想いは本当に素晴らしくて尊敬しました。

お医者さんも一人の人間なんだ、と感じられるお医者様だと思いました。

心に響いた言葉と私の感想

死をイメージするときにはいつも誰かの「死」

「死」について考える時って、自分のこととして考えてないことがほとんどなんですよね。

パートナーが、両親が、子どもが、、と心配したり考えたりしても、
「自分が」って考えているようで考えてないんですよね。

改めて言われて、「ああ、そうだな」と思いました。

幸せに生きることが大事

「なぜ病気になるか?なんて今の医学ではわからない」
と中山先生はおっしゃいます。

「え?原因はあるんじゃないの?
糖分取りすぎたら糖尿病のリスクはあるだろうし、
タバコをたくさん吸ったら肺がんのリスクはあるのでは?」

なんて思いますが、実際のところ、
「病気になる人はなるし、ならない人はならない」
というのが正直なところなのだといいます。

健康に気を付けていても病気にはなるし、
荒れた生活でも元気でいられる人もいる。

がんにかかったって、不治の病にかかったって
その理由なんて突き詰めても医学ではわからない。とのこと。

医者が病気の理由が分からないなんて矛盾していますが、
でも、とどのつまりはそういうことなのだそう。

そう思うと、やっぱり
「今の自分が一番満足できるように生きる」
のが一番良いのかな~なんて思いました。

「健康に気を付けていても、病気になるからといって
好き放題な生活をしたとして、それが自分で素敵だと思うだろうか?

いや、嫌だなと思ったら、やらないだろうな」

なんて思っていたら、結局、自分が納得する生き方をすれば
それでいいのかなと思いました。

 

ASLの衝撃となってしまったらどうするか?

本気で自分の死を考えさせられたのは、
ASLと言う病気の詳細を知ったことです。

とても静かな病気ですが、自分で生か死か選ばなければならない
怖ろしい病気だなとおもいました。

この病気は本当の意味で、「生きることってなんだろう?」
と考えさせられますね。

著者の紹介

著者の中山祐次郎先生は、テレビドラマの「泣くな!研修医」の著者でもあります。

中山先生の経歴は決して最初からエリートなわけではありません。

大学も2浪して、地方の医大に進学。
外科医として今も奮闘しながら医務に携わっていらっしゃいます。

学生の頃は物書きになりたいという夢があって、
毎日の手術や学会の合間にこの本の原案となる原稿を書き上げたそうです。

「なんとか出版したい」という思いから、出版を試みたこともありましたが
出版社から断られて一度はあきらめかけます。

そこで「755」というスマホアプリで発信することを始めます。
日々の診察で起こる苦悩や喜びなどを赤裸々に語っていきました。

そこであの幻冬舎の見城徹さんも755を始めたことでご縁をつなぎ、
この本を出版できることになったそうです。

この本は純粋に「もっと多くの人に伝えたい」という長年の思いが
ついに実を結んだ本と言えるでしょう^^

まとめ

本の中ではたくさんの死期が迫った患者さんの様子が出てきます。

それを読みながら、自分の死期が近い時の様子を想像して
「まだまだ私は実感がないのだな」と思いました。

今、重い病気で苦しんでいらっしゃる方には、
辛い本になるかもしれませんので、健康な方にこそ読んでもらいたいです。

特に終活を考えたことないような、
若い方ほど一読されると良いかなと思います。

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