文章術の本はたくさんありますが、
「Webで商品やサービスを売る」ための文章術の本は多くありません。
この「決戦のWebライティング」はWeb媒体を通じて、
「お客様にモノやサービスを選んでもらうための文章の書き方」
が分かる本になっています。
しかも、文章を書くに当たってのテクニックから心構えまで
網羅している内容が本当に幅広い!
ノウハウ本にしては珍しい、長編小説のようなストーリー仕立てで
小説を読むように勉強できるのもユニークですね。
ノウハウの羅列で眠くなってしまう…ってこともなく、
物語も楽しみながら学べるようになっていますよ^^
目次
こんな人におすすめ
- 店舗サイトの集客に悩んでいる方
- Webライティングをスキルアップしたい方
- これからオウンドメディアやWEBサイトを作成する方
- SEOに効果的な文章を書きたい方
- アフィリエイター、ブロガーの方
いずれも中級~上級者のほうがより理解できるかも。
初心者でもわかりやすいように書かれていますが、
本も分厚いので、初心者には情報量が多すぎて
消化するのに時間がかかりそうです(汗)
逆に言えば、この一冊があれば初心者から中・上級者まで
Webライティングに関することを全部網羅している本とも言えるでしょう。
書籍の紹介
最初は本の分厚さにひるんでしまう本ですが、絵が多く、
マンガの挿絵と吹き出し調のやりとりで読みやすい本です。
プロのマーケッターが行き詰まっている温泉旅館のサイトを救う
というストーリーで話しが進んでいくので、
まさに、読み手の状況にピッタリマッチします。
読み手の気持ちを登場人物が代弁してくれるので、
プロの助言がスッと頭に入りやすく、わかりやすいんですね。
ブログやサイトで商品やサービスを提供しているけど、
反応が悪くて困っている…という方にピッタリのレスキュー本です。
帯裏の紹介文はこちら
心に響いた言葉と私の感想
Webマーケティングは心理戦~エモーショナルライティング
「Webマーケティングとは心理戦。
相手の人間心理を理解した上で行動につなげることが大事」
と言われるように、読み手にどれだけ共感してもらえるか?が
「読んでもらえる文章」になるとのこと。
コラムのように「伝える」ことがメインの文章であれば
「エモーショナル」にそこまでこだわらなくてもいいのかも。
ですが、Webでモノやサービズを購入してもらうには、
お客さんに「選ぶ」という行動をしてもららないといけません。
人がモノやサービスにお金を払ったり、申し込む時って
何らかの感情が動いているはずなんです。
お客さんに「行動してもらう」には、
その人の感情を動かす必要があるんですね。
そのために、「USP」と呼ばれる「自分の強み」を知ることが大切。
USPをどのようにWebライティングで表現していくか?について
テクニック面や心構えの面からも知ることができます。
ロジカルシンキングと読み手への愛が必要
「感情が大事」な一方で、論理的思考も大事とのこと。
サイトやブログの記事をSEOで上位表示させるには、
競合を調査したり、競合より上位にさせるための
論理的な戦略も必要になってきます。
人は感情だけではモノを買ったりしません。
それが「必要だ」と納得するだけの論理がなければ
心も動かないんですね。
SEOで上位表示させるにはテクニック的なことも必要ですし、
文章も論理的に納得してもらうような書き方も必要になります。
読み手に「欲しい」と思った後の論理的な「理由付け」も
ライティングの中で用意してあげることでCVR率が上がります。
Webライティングに必要なSEOの考え方がわかりやすく書かれているので
とても勉強になりましたよ^^
あと、よくやりがちなのが「独りよがりの文章を書いてしまうこと」
自分が言いたいことばかりを書いてしまったり、
読み手や第三者に対する配慮が欠けた文章になってしまうことがあります。
「引用符を使っているから良いだろう」と
必要以上に他のサイトから引用してしてしまうとか、
読み手の求めていることからズレたことを書いてしまったりとか。
読み手への愛をもった文章の書き方についても
いろんな角度から解説されていて、とても勉強になりました。
著者の紹介
著者の松尾茂起さんは㈱ウェブライダーの代表で、
アフィリエイターやWEBマーケティングの業界の方では
知らない人はいないほど有名な方です。
私も松尾さんの作成したWordPressのテンプレートを長く使っています。
WEBマーケティング業だけでなく、
ミュージシャンとしても作曲や演奏、プロデュースもされるとのこと。
多彩な才能の持ち主でいらっしゃいますね。
まとめ
決戦のWebライティングは、これからサイトやブログなど
Web上で文章を書こうと思っている人に役立つ本です。
SEOについてあまり知らない方だけでなく、
分かっているのに反応が上がらない方にもおすすめ。
オウンドメディア構築にも触れているので、
インタビューの仕方についても書かれているのは
他の文章術の本には無い点でありがたいですね。
流れの早いWEB業界では2016年の本というと古く感じますが、
普遍的な内容がほとんどなので、
今でも一読する価値がある本としておすすめですよ^^